2016ブロガーズフェスティバル実行委員長の@odaiji さん曰く、。
2016年9月24日、今年のブロガーズフェスティバルが無事に開催されました。事故が起こることなく、現時点で参加者の方から上がってくるブログでのレポートを拝見する限りは圧倒的ご迷惑をかけたこともなく、皆さんが何かしらモノや思い出・新たな決意などをお持ち帰りになられたのではないかと信じているところです。実行委員長として今年頭の中にあったことを書いておきたいと思います。
改めましてご参加頂きました皆様、ご登壇頂きました皆様、スポンサーの皆様、スタッフのみなさん、運営ご関係の皆様、ありがとうございました。みなさんの誰がかけてもブロフェスはうまく行きません。改めて御礼申し上げます。
スタッフとしての作業は引き続き参加者ブログのチェック、決算、次回へむけての反省などやることがありますが、ひとまず一段落したということで、
~ 目次 ~
どなたにご登壇をお願いするか
ブロフェスの肝の講演。今年はオープニングを含めて9つの講演がありました。どなたにお願いするのかは毎年本当に頭を悩ませるところです。
格好良く言えばキュレーターとしての活動ですし、格好よくない言い方をすれば、僕が普段「すげえ!」と思ってる方々をみなさんにおすそ分けする機会でもあります。
僕が毎回考えていることは
- その開催に合わせたタイミングで話題・トレンドになっている方か
- 若いブロガーさんに楽しさや継続の大切さを十分伝えられるご経験をお持ちの方か
- 十分なご経験をお持ちのブロガーさんが熱かったころを思い出せる若く勢いのある方か
- トップブロガーさんが感心できる技量をお持ちの方か
こんなことを、優先順位や組み合わせを見つつ、その年のモアベターを目指してお願いしています。
上記要素を考慮に入れつつ、両ステージに最適な方々にお願いしました。
ステージAについてはブログの基本要素を押さえたいと思っていたこともあり、文章、写真、デザイン、収益というブログに大切な4テーマでそれぞれご講演いただけること。ステージBはブログの応用編というか楽しさというか新たな外部とのつながりというか、ブログとその周辺の良さを伝えられる方にお願いしました。
ブログは総合格闘技
たまにブログ論で話題になる「ブログはプロレス」と、言いたいことは全く違います。
ブログにおける大切な要素って、それぞれのプロがいます。
- 写真ならプロカメラマン
- 取材や文章ならライター・作家
- 収益ならアフィリエイター
- デザインならデザイナー
- 動画ならYouTuberやViner
- SNSならTwitterのすごい方(なんて称するの?)やインスタグラマー
- 編集ならWebメディアの編集者
- 権利なら弁護士
- サーバー運用ならエンジニア
個人ブログはそれぞれの要素をひっくるめて一つのメディアとして運営できるんですよね。すべての要素を使っていない場合もあります。
また、それぞれの専門の方がブログをされているケースもあります。
だから僕は、ブログって総合格闘技っぽいなと思うことがあります。いろんな要素の特性がそれぞれのプレイヤーにあります。
また、それぞれの競技と総合格闘技のどちらが優れているかということが無意味だというのも一緒です。それぞれの得意や持ち味が最大限活かせるところで活動すればいいわけですからね。
参加者が何か持ち帰れるかたならブロガーでなくても良い
だから僕は、ブロガーのためになるイベント「ブロガーズフェスティバル」のご登壇者は決してブロガーでなくても良いと考えています。その道に詳しい方で、ブロガーの気持ちがわかってくださる方ならOK。実際、過去のご登壇者にもYouTuberもいましたし、プロカメラマンもいましたし、ライターもいましたし、弁護士もいました。もちろん、専門のプロでなくても、その道に詳しいブロガーさんで講演に値する方ならありがたくお願いするわけです。
ブロガーがブロガーに教えるためにご登壇いただく、のがすべてではなく、参加したブロガーが役立つ情報を伝えられる方にご登壇していただく、を意識しているつもりです。
そうすることで、一般参加のトップブロガーにも何か持ち帰っていただくものができるのではないか。そう期待しています。
もちろん、ブログを始めたばかりの人、これから始めようとしている人に勇気をプレゼントできるのではないか、とも考えています。
例えばアフィリエイトイベントでも登壇実績が豊富なまなしばさんがブロガーなのかアフィリエイターなのか。ブロフェスでご登壇をお願いするにあたっては、その区分ってどうでも良いことでした。ブログの収益に関することをブロガーさんの目線になって語っていただける方かどうか。その一点で魅力ある方にお願いしたということなんですよ。
しかし、オジ旅の武者さん、取材や文章執筆の領域でもご登壇頂きたいくらいの方なんですよね・・・。贅沢な講演だったなあと思いました。
世代を超えた交流のきっかけを作りたかった
今年登壇していただいたホシナカズキさんが▼以下のエントリー
2016ブロガーズフェスティバルに登壇してデザインの話をすることになっちゃった件 #ブロフェス2016
で、ぼそっとおっしゃっていた一言。
こうしたイベントって、なんというか"世代"で分離してるところがあるので、それなりに長いことやってる人たちはほとんど参加していないのではないかと思います。
これは以前からブロフェスの課題の一つだなあと思っていました。
あと、若いブロガーさんが何かしら決意表明をするエントリーを書いたときにネットウォッチャーさんなどがコメントする「その考え方はすでに何周もしてだな・・・」といった突き放すコメント。いや、確かに経験のある方からしてみるとそうなんですけれど、若い方にとってはそれははじめてのことで、斬新なことで、一生懸命考えたことなんですよ。そして、それを「界隈の歴史」として学ぶ機会もどこにもありません。
根本的な原因って何かなと思ったら、その一つは
「ブロガーって世代間の交流があまりない?」
ってことでした。
僕の中ではホシナさんを始め今回のブロフェスでご登壇頂いた和田さん、清田さんは今年のご登壇者の中での「経験の長い方」枠なんです。加えて日ごろからこの方々、すごいなあ、素敵だなあ、若い人がこの方々ともっと交流できたら素敵だなあと思ってきた方。
こういった方々のお話を若いブロガーさんが聞ける、質問できる、懇親会で話せる。そういう機会をどうにかして作りたかった。
それが今回できたのは実行委員長としてとても嬉しいんです。
▼こんな意見が出ているんですが、
あと、 #ブロフェス2016 で感じたのはネタフルのコグレさんがハイボールブームを作ってくれたことや、おねだりボーイズがいたからこそ、今ブロガーにレビューの依頼が来てるんだって事実は知っておくべきってこと。先人の方々のおかげで仕事をもらえてるんだってことを痛感しました。
— タクスズキ@プロブロガー (@TwinTKchan) September 24, 2016
これまで企業とブロガーさんがどんなつながりを作ってきたかを知っていれば、何か新しいと思ったことをしたくなったときにご相談できることっていろいろあるんですよね。
おねだりボーイズに関しては、今年のブロフェスで写真講座をしてくださったむねさださんが記事にしているのが詳しいと思います。
以下を御覧ください。
ブログマーケティングの流れを作った男たちの話を聞いてきたぞ! #onedari10
逆に、長くやっていればやっているほど、今の「若手」が何を考えて何を大切にしてブログ運営をしているか。そういう潮流を身体で知ることが難しくなってくると思ったんです。
なのでその両方をくっつけることができないかとこの一年、いろいろ世代を超えたブロガーイベントに参加して、自分なりにベテランと若手の知り合いを作ってきたつもりでした。
むねさださんが書かれたONEDARI BOYSのイベント然り、
▼このイベントへの参加然り。
気鋭のはてなブロガー中心のブロガーイベント「ブロガー大文化祭」参加。すごいブロガーさんに出会った! #ブロガー大文化祭 | 明日やります
実行副委員長として活躍してくださった柳下さんが登壇を取り付けてくださったカツセマサヒコさんは、他の登壇者の方の行動を変えるほどのインパクトを与えてくださいました。こちらなどは「若い方」から「ベテラン」への良い架け橋になった一例なのかなと思っています。
答えは一つではない
ブロフェスは答えを一つ与えられて持ち帰るイベントではないと考えています。ご登壇いただく方は毎年10人弱。その10人弱のみなさんでも考え方はそれぞれです。ブログの運営に絶対的な答えってそうそうあるものではないかなと。
今年は
- ブログ記事は質か量か
- ブログ記事の炎上は是か非か
こんなことが話題になっていましたが、これも明確な解はないんじゃなかろうかと。イベントの外でもこの問題を考えてくださる方がいて、でもへんな誹謗中傷にならなくて色々なご意見をいただけたのはとてもありがたいことだなあと思いました。
▼ご参加頂いたお一人・鳥井さんの感想記事
ブロフェス2016に参加して思ったこと。
や、それを受けてご参加頂いたお一人、アスカさんのご感想
そう、なぜかブログの正解が1つしかないように言われがちなんだけど、そんなことないんだよね。素晴らしいブログをやってる人は多い! / ブロフェス2016に参加して思ったこと。 https://t.co/yXGATRVcEw @hirofumi21さんから
— Asuka (@asuka_xp) September 26, 2016
それを受けてご参加頂いたお一人で、僕が編集長をしている合同メルマガの執筆者・タクスズキさんのご感想
@TwinTKchan 同意。正解は1つじゃないので>「これだけ各登壇者がバラバラなことを言っていると、一体どれが正解なのかという疑問も生まれてくると思います。
でも結局のところ、どれも正解なんだと思います。
あとは聴衆者側が自分にあった方法が何なのか、それを見定めること」
— タクスズキ@プロブロガー (@TwinTKchan) September 26, 2016
が表してくださっているなあと思いました。「答えが一つでない」状況は初心者の方には選択の難しい問題かもしれませんが、好き、憧れる、この人みたいになりたい、という先輩ブロガーがどのようなスタイルで運営しているのかをじっくり観察してみるのも良いでしょう。
ただ、どんな路線にせよ、多くの登壇者がおっしゃっていた「良い記事をかけ」という気持ちは大切なベースですね。誰向けかはさておき、良い記事を書くことを心がける。その誠意こそがブロガーの矜持につながってきますもんね。
ブログのB2B、B2C
最近ボクはブログにおいて
- B2B(Blogger to Business。企業とコラボを組んだりPR/AD記事を書けるなど、上手に取り組んでいけるブログ・ブロガー・ブログ記事)
- B2C(Blogger to Consumer。読者にむけて何かを伝えることに集中するブログ・ブロガー・ブログ記事)
- B2G(Blogger to Government。政府や自治体とうまくタッグを組んで、町おこしなどに協力できるブログ・ブロガー・ブログ記事)
- B2M(Blogger to Myself。自分の備忘録、意地、生存記録としての、Web上に置かれたLog)
があるなあと意識しています。僕の造語ですが、こんな要素を意識しながらブロガーを見ていると、色々腑に落ちることが多いんです。もちろん、この3形態がかぶるブログ・ブロガーはいます。すんません、英語詳しくないんだけれどto Myselfってあってますか?
当てはめてみる
量と質の問題、炎上の問題。それぞれ、このB2B、B2C、B2Gに当てはめてみると、向き・不向きってあると考えています。炎上ネタってB2Cと相性はいいけれど、B2Gだと嫌がるだろうなあ、とかね。
たとえば近頃元気のある地域ブログなら、全部の要素をもちつつもB2Gの要素を捨てられない側面があるから、炎上は向かないんじゃないか。
完全に個人読者がターゲットで、何が何でもアクセスを集めてアドセンス、アフィリエイトで稼げればいいならB2Cだから炎上リスクは少なく、炎上メリットはあるんじゃないか。
飲食店の試食会に呼ばれてレポートを書いたり、PR/AD記事を書くブログはB2Bだなあって思ったり。
そんなふうに考えて見ています。これらは正解があるわけでなくただの自分の分類。意識してみることで新しい発見が得られたりすることもあるものです。
今年のブロフェスで皆が意見を交換していた話題についても、B2B、B2C、B2G、B2Mでベストが変わるなあなどと思ったりもしていました。
来年に向けて動きはじめます
視点は2017ブロガーズフェスティバルに向いています。一年あると、その間に急成長するブロガー・メディア・メディア関係者がたくさんいらっしゃいます。図々しく「おねがいします!」と頭を下げてご登壇に向けて調整させて頂くのが自分の役割かとは思っているので、引き続き頑張っていきたいな。
まだまだご縁のない世代・層・グループ・クラスタがブログを書く人の中にはたくさんあります。そういった人々も少しでも巻き込みつつ、色々な人が集まれるお祭り感を出していき、使い古された言葉ですがブログの多様性を表現できるような、そんなイベントをこしらえて行ければと考えています。
今年関わってくださったすべての皆様、ご参加いただけなくても遠方や他の用事をこなしながら応援してくださった皆様、本当にありがとうございました!
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ブロガーズフェスティバルは以下の個人・法人のご協賛を頂き開催にこぎ着けられました。ご協力誠にありがとうございます!