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幕末から明治維新の資料を多数保存。土佐の田中光顕が残した歴史資料が面白い【青山文庫・幕末維新博PR】

2017/04/12

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近江屋事件といえば今から150年前、1867年に京都の近江屋で、高知の幕末の志士・坂本龍馬と中岡慎太郎が暗殺された事件として有名です。坂本龍馬はほぼ即死、中岡慎太郎は数日後に亡くなりました。

その中岡が切られてから死ぬ前に会話をした、後の陸援隊の幹部で明治新政府の要職を歴任した田中光顕が残した資料が多数収められている高知県佐川町立の青山文庫に、プレスツアーでお邪魔してきました。幕末・高知の人々の生き様が見えるようで興味深い内容でした。

幕末の志士の人柄が伝わりそうな資料がたくさん

おもに歴史というものは、途中で亡くなった方はほど取り扱いが小さくなるものです。ですが、志半ばで倒れた方の志を引き継いで引き継いで、それこそ何年も継ぎ足している焼き鳥屋さんのタレのように、その志が熟成されて最後に結果が出ます。

NHKの大河ドラマ「龍馬伝」で宮迫博之さんが演じていた平井収二郎。彼はドラマの中では過激に同志をあおるようなイメージで描かれていましたよね。

でも、京都では植物の絵を描いているなど剣と思想に寄った人では無かったことがここで分かります。きっと存命のまま明治維新を迎えたら、趣味の人として明治の新しい時代を謳歌したのではないでしょうか。

ほかにも、土佐の下級武士をとりまとめ藩政をうごかそうと懸命に動いた武市半平太の美人画が展示されるなど、高知に生まれ、幕末の世に命を燃やした人々の様々な資料が青山文庫に残っています。大政奉還に関する坂本龍馬の手紙など、資料の中でも「ドメジャー」なものは高知県の中心地にある高知県立高知城歴史博物館で見られますが、日常の姿を階間みられるような資料を見たい通な歴史ファンなら青山文庫、お勧めですよ。

大切な資料を保存・シェアした田中光顕

インターネットの世界では良い情報がシェアされますよね。情報化社会ではどんどんシェアされていきます。

「もの」の時代、良いものは志のある人の手に渡り、その人が大切に保管するか、博物館などに寄贈するかしてくれないと他の方や後世には伝わらないものです。田中光顕は幕末に関する様々な資料を保存し、ここ青山文庫や旧多摩聖蹟記念館に保存してくれました。

田中光顕自身も高杉晋作に弟子入りしたり、。第二次長州征伐時では長州藩の丙寅丸(軍艦)で幕府軍と戦ったり、中岡慎太郎亡きあとの陸援隊の副長だったり、明治新政府でも要職を歴任。伯爵にまでなり、昭和14年、満95歳と長寿だった人です。あの時代を生き抜いた人が昭和までご存命だったというのがまたすごい。

ただ理想に走っただけではなく後世に伝える努力までしてくれた田中光顕をこのたびのプレスツアーで知り、坂本龍馬や中岡慎太郎、武市半平太だけではない高知の偉人を知れたことは歴史ファンとして大きな収穫になりました。

なお、田中光顕の口伝が幕末維新の土佐藩士の動きを綴った書籍になって残っています。こちらを読みましたが、教科書や有名小説家の幕末小説などでは知り得ない幕末の志士の「生の声」を読むことが出来ます。歴史好きなら必読の一冊ですよ。

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