熱海のプレスツアーに同行した際に訪れた熱海の名邸「起雲閣(きうんかく)」が大正ロマン溢れる建築物で、しかも中が公開されていてその雰囲気を楽しめるのでご紹介します。建築物も中庭も美しく、しっとりとした熱海旅行をお考えならぜひ行っておくべきランドマークです。
~ 目次 ~
大正八年に建築された起雲閣
起雲閣は1919年(大正八年)に別荘として築かれ、所有者が変わっていくなかで旅館になったり文化遺産になったりという建物。2000年からは熱海市の所有となって観光拠点にもなっています。
熱海市の案内は↑をご覧下さいませ。
畳廊下は母への愛情
お部屋と廊下の高さが同じで、廊下が畳になっているのがわかりますか?ここは最初の持ち主の方がお母さんの静養場所として建築したらしいのですが、お母さんが車いすで生活していたことから、部屋と段差のない廊下にして、しかも畳敷きにしたらしいんですよ。入側造(いりかわづくり)っていうんですって。大正時代のバリアフリー、素敵。
ちょっとゆがみのある「大正ガラス」なんてのも使われているらしくて、そんなのも含めて雰囲気のある和室でした。
洋館も美しい
二代目の所有者は洋館を建てたらしいんです。
タイル敷きにうっすらと光を取り込む磨りガラスの天井の部屋に…
寄せ木細工的な床にダイニングテーブル。玉ねぎ頭なおばあさんあたりが「大児さん、近頃のお仕事の様子はいかがですか?」とめがねをキラーンとさせながら質問されたりして。「いやだなあ、まったく問題ありませんよ。はっはっは」と上品にこたえたりする僕もいたりしそうです。
文豪が泊まった部屋も公開されている
熱海といてば尾崎紅葉の金色夜叉。その尾崎紅葉や太宰治らもここには宿泊しているらしいんですよね。そのお部屋にも入ることができ、
「おおっ。文豪はこんなところで身体を休めつつ文章を書いていたのか」
などと思いをはせることができました。
僕もここで書かせて貰ったら、今より200倍くらいいい文章書きますよ!
多分。
きっと。
将棋のタイトル戦が指された部屋も
プロの将棋のタイトル戦は有名な旅館を使われたりするものですが、竜王戦という業界最高峰のタイトルマッチも、ここ起雲閣で指されたこともあるんですよ。そのお部屋も公開されていました。
いやあ、まねごとでいいからここで将棋を指してみたいです。
中は広い。巡るだけで1時間くらい見ておいた方がいいかも
中、本当に広いんですよ。何十部屋あるの?ってくらい広いです。ぐるっと見て回って、ちょっと展示物見たり写真撮ったりしたら1時間はゆうに過ごせます。
そもそも大正時代の風情を感じられる、時の流れが遅くなる建築物。すこしゆとりをみて見に来ることをお勧めしますよ。
起雲閣情報
休館日
毎週水曜日と年末
開館時間
9:00~17:00(16:30最終入場)
入館料
大人 510円
中高生 300円
熱海市民・団体・障がい者
大人 410円
中高生 200円
駐車場
37台
交通アクセス
〒413-0022 静岡県熱海市昭和町4-2
熱海駅から徒歩20分