2019年8月15日、僕がライターとして寄稿していた「Retty グルメニュース」の新規ニュース更新が停止してしまいました。とても仕事のしやすく気持ちよく原稿が書けていたメディアであったので、寂しさもひとしおです。
幸い、過去の記事については引き続き読める状態にあるということで、せっかくなので思い入れや思い出深い取材記事をいくつかご紹介させていただければ。記事に書いてない思い出話もお伝えします。執筆時点で閉店していないお店を基本選んでいるはずです。
~ 目次 ~
大阪に行ったら個人的にも行っちゃう、激辛たこ焼きが食べられる壺心
辛いものが好きでこのお店の存在は取材以前から知っていました。あるとき、大阪出張が発生したこともあって、せっかくだからRettyで取材したいと編集部に相談し、アポイント取って取材にこぎつけました。
激辛たこ焼きを取材したいと電話で取材依頼した際に、ご店主から
「うちはそもそものたこ焼きの味に自信があるので。激辛だけというのはどうも」
という趣旨のお話をいただき、しっかりたこ焼き本来の味もお伝えしますと約束して取材したのは良い思い出です。
結局、元々のたこ焼きの美味しさと、激辛たこ焼きの根っこの部分に元のたこ焼きの美味しさが生きているのがわかって、それを伝えられたのが良かったです。
その後も大阪に行くと立ち寄ってしまうお店になりました。
その後、いくつかの広がりを見せたきっかけになる鈴木亜美さんと陳家私菜
編集さんに、奥野は辛いものが好きだという認識を持たれていたこともあってライターとしてアサインされた別取材があったのがきっかけで、この鈴木亜美さんの取材をご指名でいただけました。
編集部の方や鈴木亜美さんが所属するエイベックスのスタッフの方も辛い!辛い!と食べられなかったものに僕がついていけたのが良かったみたいです。
その後、鈴木亜美さん関係ではエイベックスのオウンドメディアの取材にも同行させていただきましたし、ここで取材した陳家私菜さんはブロガーイベントを開催するほど仲良しになりました。
Rettyつながりで素晴らしい出会いをいただけた思い出の取材です。
チェーン店でも本物の本場の味が食べられる!一風堂の博多本店
ご褒美、なんでしょうね。
福岡出張の機会をいただいたんです。二泊三日で5店舗ほど取材しました。そのうちの一件がこれです。
編集部の方と共同でネタ出しをしてアポを取り、出張しました。
福岡ではラーメンは欠かせないよね、でも、どの店がいいかな、というのは悩みどころでした。
地元でなければ食べられないものでないと仕方ないけれど、知る人ぞ知る、が過ぎると本当にローカルなマニアックネタになってしまいます。
全国規模のチェーン「一風堂」で総本店でしか食べられない限定メニューがあったのは天啓でした。
食べてみたら、ほんと、チェーンの味ではないの。
福岡に食べに行く理由ができるのは嬉しいけど東京で食べられないのは悔しい。そんな複雑なメニューでした。
ビールの楽しさが伝えられてスマッシュヒットした麦酒大学
編集長に
「飲兵衛の奥野さんだからこそいってきてほしい」
とご指名を受けて取材したお店。
何種類もの注ぎ方で、1つのビールの味がガラリと変わる。
んなバカな。と思ってましたがコントのオチのように、本当に味が変わってしまうんですよね。驚きました。
どの食材でもそうですが、一口目と最後の一口って味が違うじゃないですか。
温度、何かの食材や調味料の混ざり具合、食べ手の腹具合、色々な要素でその人の感じ方が変わると思います。
この店のビールに関しては、それぞれ飲み口が一口目と最後で全然異なることから、きちんと6杯、全て飲み干してきましたよ。最初の一口だけ飲んだだけでは書けないと思ってました。
そして、取材前の予定では基本のビールと、すべて泡で真っ白な見た目の「ミルコ」を伝えられれば良かったんです。でも、僕が訪れてメニューを見て、もっとも物語性のある、いわゆる「エモい」ビールは「大澤注ぎ」だったんです。
ミルコは見た目が秀逸だけど中身のエモさは大澤注ぎ。それを伝えられていればいいなあ。
この記事は結構読まれたようで、Rettyさんにも少しは貢献できたかなと思います、
プロの苦心を知ったラーメンイエロー御徒町店
オープンしたばかりの二郎インスパイア店に取材に行きました。二郎インスパイア店には何軒か取材に行っておりました。
そもそもそういった取材に行く前の二郎系のイメージって、野球の打者に例えると小技の効く日本人の2番バッターよりは、とりあえずブンブン振り回す助っ人のホームランバッターのイメージだったんですよね。
豪快。悪く言えば大味。
でも、現実は繊細で緻密でした。誤解していてごめんなさい。
毎日毎日、大量の食材を仕入れて調理するわけですよね。日によって仕入れる食材のレベルが異なっても、お客さんに向けては同じ味を提供しないといけないわけじゃないですか。
肉にしても野菜にしても、量の問題で、時にはまったく別の地域の品を使って同じ味を提供する。
それってプロの仕事なんだなあっていうのを教えていただいたのがこのお店でした。
料理の上手な人はたくさんいると思うんですけれど、日々変わる食材を使って同じ味を提供し続けられることこそプロの大切な条件だというのを認識しましたよ。
地元の高校生がおやつ代わりに食べる油揚げ。栃尾のあぶらげ
バイクでツーリングするのが好きで、そのルート上にステキな店があったんですよね。新潟・栃尾では揚げたての油揚げ(地元では『あぶらげ』と言います)を近所の高校生なんかが買っておやつ代わりに食べているそうなんです。
そんな地域に慣れ親しんだ食材、魅力が無いわけないじゃないですか。
で、訪れて食べてみたら、これが美味しいのなんの。
食べていて美味しい、有難い、って料理や食材はいろいろありますが、ここでは
嬉しい
って感覚が最初にきました。
この、食べて嬉しくなる感覚は、いろんな要素が混ざった上で最高の感覚なんですよね。それがパパッと浮かび上がった名産でした。
今は東京でも揚げたての栃尾のあぶらげを食べられる店があるみたい。一度行ってみようと思います。
取材に行ってファンになる
取材を通して、その料理や食材、地方が好きになることが多々あります。Rettyではその体験を多くさせていただきました。上に紹介したもの以外にもまだまだたくさんあるんですよ。
ここで紹介したお店も、みんな、取材を通してファンになったお店。味だけじゃなくて、お店・料理・味作り・お客さんのもてなしに一生懸命なことが伝わってくるお店だったんです。
グルメ関連のお仕事、募集中です
というわけで、残念ながらRettyで書くお仕事は終わってしまいました。
でも、まだまだたくさん食について書かせていただければ嬉しいなと思います。
- グルメメディアのライターのお仕事
- 地域メディアの食のコーナー
- クラウドファンディングの食材関連のプロジェクトオーナーで想いを上手に伝えたい方
- 食品、食材関係会社のオウンドメディア
などなど、よろずご相談いただけましたら幸いです。
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