渋谷は新陳代謝の活発な街です。わかる。わかるんだけれど、40年近く慣れ親しんだお店が無くなってしまうのは、理性ではわかっても感情ではわかりたくないんですよ。
渋谷の駅構内で、短時間で美味しく僕らのはらぺこをケアしてくれた「本家しぶそば」が再開発のために閉店することになりました。2020年9月13日の閉店と聞き、それまでに一度食べておかないと!ということで行ってきましたよ。なんと閉店前の限定メニューや、昔しょっちゅう食べたあの復刻メニューもあって、懐かしく切なく美味しいひとときでした。
~ 目次 ~
9月13日閉店のしぶそばは限定メニューがあった
再開発の行われている渋谷駅構内を進み、本家しぶそば前に到着。
しぶそばの近くにあったATMや、確か豆乳を使ったお菓子のお店も無くなってしまっています。もうすぐ近くの東急百貨店の側を経由するエリアも工事で通れなくなり、モヤイ像の上あたりには、オープン目前の新たな通路がアップを始めており準備万端。
そう、本家しぶそばは2020年9月13日(日曜日)をもってクローズしてしまうのです。
そして、閉店記念の限定メニューがありました。
- 本家オールスターズ
- 明日葉天そば(復刻版)
です。オールスターはしぶそばで食べられる天ぷらがこれでもかと乗っている、具沢山の天ぷらそば。明日葉天はかつてのしぶそばの名物メニューで僕も若かりし日によく食べていたのですが、それが閉店間際ということで復刻したものらしいです。
どっちを頼もうかすこし迷いましが、即決しました。
「オールスターに単品で明日葉の天ぷらをください! あ、薬味多めで。」
しぶそばとしてはめっちゃ高い税込1,060円。だけど最後のしぶそば、思い入れ込みの価格だからそれで良いのです。
かつて井の頭線から東横線へ、井の頭線からJR内回りへ乗り換えのための移動中に立ち寄っていたときは、さっと食べられる月見そばなんかが多かったなあ。
相変わらず速攻で出てくるメニュー。そしてボリューム満点
しぶそばはテーブル席と立ち食い席とあります。僕は移動の途中でさっと食べることが多かったから、立ち食い席を使うことが多かったんですよね。最後ももちろん立ち食い席です。
このご時世で立ち食い席は密にならないよう、対面は透明なプレートで仕切られ、左右は一人ぶん空けるように変更されていました。
場所を取り、セルフサービスの水を取ってきた頃には出来上がっていました。
880円の本家オールスターズは本当に豪勢です。
- かき揚げ
- ちくわ天
- イカ天
- エビ天
- カボチャ天
- 温玉
- わかめ
が入っているの。天ぷらの中にはハーフサイズのものもあるけれど、とにかくこれ一杯で満腹間違いなしの一品。ハーフサイズのもなかったら残しちゃうくらいボリューミーだよ。
で、明日葉天は別皿でだしてもらいました。この、根本のところでくっついているのも昔のまんま。パリッとした天ぷらを味わい、ちょっとかけつゆにつけてしなっとさせて味わい、堪能しましたよ。
明日葉天の天せいろそばも850円で出ているはずなので、懐かしの味をそのまま楽しむならこっちを頼むのも良いかもです。
再開は未定、らしい。が。
メディアによれば渋谷のどこかで再度出店するかは未定とのことでした。
しかし、渋谷の再開発で閉店したタンタンメンの名店「亜寿加」は、同じ渋谷エリア内・桜坂で、もと店長が同じ味を再現して営業を再開しました。
しぶそばはそもそも10を超える店舗があるお店で、本家しぶそばが無くなってもこの味とさよならするわけではありません。
でもでもでもでも。
また、渋谷で、この味が味わえたらいいじゃないですか。
食券ではなく注文担当の人が声で伝えるの、いいじゃないですか。
ネギ多めにお願いします、って注文したら
「やくみ おおめぇ〜」
って言ってくれるの、いいじゃないですか。
そんなしぶそばに、また出会いたいですよ。