今やWindowsとMacがそうであるように、iPhoneとAndroidもまた、各コンテンツプロバイダーが同じアプリを作成している。「このOSでないと使えない!」というキラーアプリはなかなか無いご時世だ。
ところで紙面版と同じ内容を見られる産経新聞アプリは、スマートフォン版は無料、タブレット版は有料という区分けをしている。この無料であるスマートフォン版の画面を見比べることが出来る環境になったので、早速両端末に表示して見比べてみた。
これは2012年6月30日の一面。丸々表示される、デフォルトの画面だ。ともに、見出しまでは読めるがリード文や本文は読めないかな、といったところ。写真で伝わるかはわからないが、解像感はiPhone4Sのほうが高く、Galaxy S3は若干にじんでいる感じがする。
これはダブルタップを一度行って、画面を一段階大きくしたところ。両アプリともピンチで自由に拡大率を変えられるが、インターフェース的に手頃なダブルタップの比較をしている。
この段階にくると、どちらの機種でもリード文・本文が読めるレベルになってきている。
拡大の具合からか、デフォルト画面でiPhone4Sが勝っていたと感じた解像感については差が小さくなってきている。
iPhone4Sは新聞タイトルを含めて5段分の文章が読め、Galaxy S3では同7段分の文章が読める。一覧性の優劣がこの段階から見て取れる。
もう一度ダブルタップを行い、ダブルタップのインターフェースとしては最大の表示をさせたのがこの写真。iPhone4Sは2段分しか表示できず(3段目はぎりぎり一番下の一文字が読めない)、記事によってはスクロールさせずにまともに読むことは出来ないものも多く出てきそうだ。
Galaxy S3の方はこの段階で5段分を読むことが出来る。本文の大きさを大きくして読みたい、ということになるとGalaxy S3で読む方が遥かに優れていると言えるだろう。iPhone4Sはダブルタップ一度の拡大率で読めるようにしないと効率のよい記事読みが出来ないのではないだろうか。
上と同じくダブルタップ二回の拡大率だが、見出しを丁度右上にくるように調整してみた。iPhone4S版では3段リードがギリギリ読めることが分かる。一方Galaxy S3は5段分の記事が読め、この日の紙面ではトップ記事すべてを一画面に納めることが出来ている。
このアプリだけで全てを語ることは出来ないのはもちろんだ。しかしながら産経新聞アプリにおいてはGalaxy S3の解像度と液晶サイズがiPhone4Sのそれを上回る視認性をもたらしている。このところしきりに次期iPhoneの液晶サイズが大きくなるなどという予想記事が出回っているが、この比較を見ると、液晶画面のサイズと解像度のバランスがアプリにもたらす有効性が少し分かるのではないだろうか。
このアプリだけを比較するのであれば、Galaxy S3がiPhone4SをTKOで下したという判断を下したい。