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Sonyのコンテンツ定額配信サービスは成功するのか?3つの注目点

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音楽配信はiTunesだけじゃないぜよ!
と坂本龍馬よろしく言ったかどうかは知らないが、Sonyは

Music Unlimited

という音楽の配信サービスを始めた。1000万曲を超える楽曲を30日ごとに1480円の定額でストリーミングで聴き放題、というものだ。
iPhoneを除く大部分のデバイス(パソコン、Android系端末、PSVita関係端末)で利用可能らしく、iTunesを強く意識しているサービスではないかと言える。

さてこれが成功するのか、とても興味深いところだ。

成功するかしないか、どちらに転ぶかは分からないが、個人的に気になる点は三つ。

1)聴き放題なのはストリーミングであり、オフライン環境ではなにも出来ない?
2)楽曲提供の多くが海外音楽らしい
3)iPhoneに対応しないことで売り上げの可能性を大きく減らしていないか?

ということだ。

オフラインでは何も出来ない?

様々な通信環境の改善のおかげでインターネットへ接続できる環境はずいぶん整ってきた。例えば先日、当ブログでエントリーした

古都・京都がWi-Fiの町に。

明日から東京のスタバでは無線LANが使える

のように、Wi-Fiでの接続環境も整いつつある。だがしかし、地下や移動する社内、ビルの谷間など接続が難しい場所も相当多い。自宅だけで楽しむならともかく、「家でも外でも、たくさんの楽曲を楽しめ」と書くSonyの言う通り、どこでも楽しめる状況にあるだろうか?

楽曲の多くが外国曲?

オススメのニューリリース、というリンクがあるが、ここを見ても外国の音楽ばかりだ。一説によるとエイベックスなど国内大手がまだ参加していないらしい。
何だかんだ、日本人が最も聴く音楽は邦楽だと思うが、そこが充実していないのは痛い

iPhoneに対応していない?

iTunesがあるから入り込めないのか?iTunesでは提供できない楽曲をSONYが提供できないのか?そういう強みが無ければどのみちiPhone環境に入り込むことは出来ないだろうが、ほぼ確実にPCとスマートフォン(あるいはiPod)を持っている層にアタックできないのは、それだけで大きなパイを失っている

このような状況の中でサービスが上手く回るかがとても心配なのである。
定額という仕組みから、聴きたい音楽さえたくさんあればユーザーは飛びついてくる可能性が高いだろう。これはアプリの話になってしまうが、AUが定額でアプリ取り放題のサービスを行ったところ、これが好調だと聞く。良質のコンテンツを、予算を固定しながら数多く楽しめるのであれば、これは魅力的だ。
しかし、場所/楽曲でハンディキャップを背負ってしまっている状態では苦戦は免れまい。

AppleがiTunesを始めたとき、レコード会社各社と契約が取れるはずがない、と外野は揶揄していた。しかしそれを覆し、あれだけの大きな市場を作り出した。
日本でSonyがそれを出来るのか。今、Sonyがその力を問われている。
そしてストリーミングという、利用者の手元にデータを残さない配信形式でお金を取れるのか、そこも問われることになるだろう。ネットワークさえつながればいつでも聴けるという反面、サービスを停止された時にはお金の支払いだけが残ってしまうからだ。

日本の企業として、これらの困難を乗り越えてほしいと思っている。嘗てのSONYにはそれをやり遂げそうな期待が持てたが、今はどうだろう?頑張ってくれ、世界のSONY。

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