ネット選挙

選挙の投票日にSNSユーザーがしていいこと・いけないことを東京都選挙管理委員会に5点質問した

2014/02/09

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選挙の投票日にTwitterやFacebookなどのSNSで「〇〇候補に投票しましょう!」と書き込んだら、公職選挙法に違反しているのをご存じですか?

2013年7月の参議院選挙から導入された「ネット選挙」。選挙において候補者や政党・有権者がインターネット上のサービスをどのように使って良いか規定したものなのですが、総務省のガイドラインは良く書かれているものの、やって良いこと・いけないことでまだまだ分からないことがあります。

ひとえに、その案件で有罪になっている事例が無い(もしかしたらあるのかもしれませんが詳細を知りません)ため、どこまでが良くてどこまでがだめか、そういう線引きがわからないからではないかと思っています。

さて、選挙の際、選挙の活動をしても良い期間は「投票日の前日」までと定められています。

投票日に選挙カーが走っておらず静かだなあとおもったことはありませんか?

ネット選挙において、有権者のちょっとした行動が選挙の活動として見られてしまう(特定の候補者を応援していると取られてしまう)ケースにはどのようなものがあるのか、この記事がアップされる2014年2月9日は東京都知事選挙の投票日ですので、それに合わせて都の選挙管理委員会に電話で質問し、回答を頂きました。

ブログ掲載の許可もいただきました。

投票日にうっかり「してはいけないこと」をして問題にならないよう、参考になれば幸いです。

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質問1:投票日のリツイート・いいね!

Q)前日までにTwitterないしFacebookなどのSNSで候補者(およびその政党等)から投稿された内容をリツイートしたり「いいね!」するような行為も、当日の選挙運動として認識されますでしょうか?

A)単純に「いいね!」を咎めようがないとのことですが、たとえば特定の候補者・政党だけ立て続けにいいね!するなど、誰かを応援していること、それをほかの有権者に勧めているようなことが見て取れる場合は違反だということのようです。

投票の終わる午後8時までは控えておくと「さわらぬ神にたたりなし」になりますね。

質問2:Webサイトのシェア

Q)特定の候補者の都知事選に関するWebサイトのURLを投票日にSNSで広めることも選挙運動として認識されることはございますか?
いわゆる選挙ポータルサイトのような、特定の候補者に偏らないWebサイトであれば問題ございませんでしょうか?

A)特定の候補者に偏らないWebサイトの紹介は問題ないとのことです。

特定の候補者の場合、そのシェアはほかの有権者に特定の候補者の投票を勧める行為として取られる可能性は高く、程度の差こそあれ違反の可能性が高くなります。

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質問3:投票した候補者の実名表記

Q)「私、○○候補に投票しました!」という当日のSNSへの書き込みは選挙運動に当たるでしょうか?

A)これも「単なる事実」であれば咎められない可能性がありますが、そこに「だからあなたも○○候補者に投票しましょう」という匂いがした瞬間に違反となるそうです。

どの程度、という問題になった実例が存在しないため(存在しても個々のケースになると定性的なルールはわかりにくい)、これも
「書かない方が良い」
という判断が妥当です。

質問4:感情の書き込み

Q)その他、個人の「○○候補が好き」という感情の吐露の書き込みと選挙運動の書き込みの差につきまして、何かご判断の基準がございますか?

A)やはり、その候補者へ投票することを暗に明に勧めているかどうか、が分岐点になるそうです。
ただ、投票日にこういうことを書いたら、それは勧めていると捉えられる可能性はありますよね。

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質問5:投票のよびかけ

Q)「みんな、投票に行こう!」というような、選挙自体を応援する内容の書き込みはまったく問題がないという認識でおりますが間違いございませんか?

A)選挙へ参加するような呼びかけには問題は全くありません。むしろ勧めて良いものです。

ネット選挙はこれまでの選挙のルールの延長戦上にある

ネット選挙が取り入れられる前にも、当然、公職選挙法という法律がありました。その法律は引き続き生き続けています。

そこでは投票日の選挙運動は禁止されています。

誰かを当選させようとして勧める行為は、投票日には禁じられているのです。

このルールはネット選挙でも守らなければなりません。

うっかり投票日に勧めたりしたがために、自分が応援している立候補者に迷惑をかけることにもなりかねないSNSの誤用。
ブログを書いたり読んだり、FacebookやTwitterを使ったりするネットユーザーだからこそ、うっかり勇み足をしないよう投票日の行動に気を付けて参りましょう。

関連する情報、こちらもご一読ください!

▼2014年2月の東京都知事選に向けて書いたネット選挙の、SNS利用者に向けて書いた記事です。今でも役立つ情報がたくさん

▼以前行ったネット選挙に関するSNS利用者勉強会の参加者つぶやきまとめです。
2013/07/04 SNS選挙勉強会のツイート - Togetterまとめ

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