Galaxy S5を購入したわけですが、これに搭載されたAndroid4.4(Kitkat)というOSから、画面で動いている様子を動画としてキャプチャーできるようになっているらしいんですね。
アプリ単体ではroot化というちょっとコアなことをしないといけなくてアレなのですが、パソコン側にAndroidの開発環境を整えつつスマホとUSBで接続することでキャプチャーできるんだそうな。
まあやってみたいので、環境構築から実際の録画までをメモしてまいりますよ
~ 目次 ~
パソコン側のセットアップ
スマホとパソコンをUSBで接続する前に、パソコン側にソフトのインストールやらなんやらをしなければいけませぬ。
僕の環境はWindows8.1 64bitです。これに合わせたセットアップを行います。
Java SE SDK のインストール
Java SE - Downloads | Oracle Technology Network | Oracleここからインストーラーをダウンロードするわけですね。
JDKのダウンロードというのを選びます。
一覧が出たら、今自分が使ってるOSに合わせて、インストーラーを選択します。
ファイルサイズは150MBくらいあります。即座には終わらないので、しばし待ちましょうか。
JDKのインストール
ダウンロードしたファイルを実行してインストールします。
ここまできたら「閉じる」でOKです。チュートリアルなどは読まずともOKです。
Android SDKのインストール
次はAndroid SDKをインストールします。
Android SDK | Android Developers
ここをクリックしてダウンロード画面に移ります。
必要なところにチェックを入れるなどしてダウンロード開始です。
こちらは500MBくらいありますねえ。大容量なのでしばし待ちましょう。
ファイルはzipファイルなので、ダウンロード後に解凍します。Windows7以降であれば、zipファイルを右クリックすれば「すべて展開」のメニューが出てきますね。これで解凍ができます。
解凍できたら、わかりやすい場所に移動しましょう。僕はCドライブの直下に
adt-bundle-windows-x86_64-20140321
フォルダが来るように移動しました。
この直下が
eclipse
sdk
SDK Manager.exe
となっているような構成です。
SDK Manager.exeを実行
今図示したSDK Manager.exeをダブルクリックします。
Android SDK Managerという画面が現れます。なんか画面サイズがおかしかったら、少し大きくしてみましょう。
右下にInstall x packages というボタンがあるはずです。僕のPCでは文字の頭が欠けてしまっていますが。
画面上部のチェックリストには目もくれず、Installボタンをクリックしてしまいます。
確認画面が出てくるので、チェックを入れてからInstallボタンを再びクリックします。
ダウンロードしつつ、インストールが進みます。
インストール終了のメッセージが出たら、この画面を閉じて構いません。
パスを通す
今のままでは、開発用のプログラムがどこに存在するのか、コンピューターが自動的に知ることができません。
ですので、「パスを通す」という作業をします。
Windowsキーを押しながら、Pause/Breakキーを押してみてください。
これですね。
システムの画面が出てきますので、左から、システムの詳細設定をクリックします。
すると「システムのプロパティ」という画面が出てきますので、「詳細設定」タブの「環境変数」ボタンをクリックします。
環境変数 の画面が現れます。下半分の「システム環境変数」のところで、変数列が「PATH」の行を探して、編集(I)ボタンをクリックします。
システム変数の編集 の画面が現れます。下の「変数値」のフィールドの一番最後に、SDKのパスを追記します。
この赤で囲ったフィールドの一番右に追加します。
お疲れ様でした。これでパソコン側の準備が終了です。念のためここでパソコンを一度再起動しておきましょう。
スマホ側の設定をする
Galaxy S5の設定をします。こちらはそれほど面倒くさくないです。
設定画面に入り、下の方にスクロールさせていきます。
設定
▼開発者向けオプション をタップします。
もしタップできない場合は、開発者向けオプションの一つ下、端末情報をタップし、
「ビルド番号」というところをタップしてください。
「デベロッパーモードが有効になりました」的なメッセージが出ればOKです。
▼USBデバッグ のところにチェックを入れます。
パソコンと接続。ケーブルについて
ここまで来たらスマホ側の設定は終了です。パソコンとGalaxy S5をUSBケーブルでつなぎましょう。
Galaxy S5のパッケージに入っているUSBケーブルなら問題ありません。
USBケーブルには二つ役割があります。データを通信する、という役割と電気を供給する、という役割。お店で適当にケーブルを購入した場合、電気を供給するだけのケーブルに当たる可能性もありますので、もしパソコンから認識しなければケーブルを疑ってみてくださいね。
▼たとえば、このケーブルは「充電&データ転送」と謳っています
▼このケーブルは「充電専用」となっています。こちらではデータ転送ができません。
接続してしばらく待つ
Galaxy S5の画面に、以下の図のような表記が出てくると思います。こうなれば認識完了。
あとはパソコンからコマンドをたたいてあげれば録画ができるということになります。
ここまでは一度だけの設定です。最初だけは面倒ですが、二回目以降の作業は必要ありません。
録画する
パソコンのコマンドプロンプトから録画コマンドをたたきます。なに、それほど難しくないです。
コマンドプロンプトを起動する
▼Windowsキーを押しながらRキーを押します。
▼ファイル名を指定して実行 の画面が出ますので「cmd」と入れてOKを押します。
スマホを直接操作するためのコマンドをたたく
▼黒い画面が出てきます。文字を入れることができます。
adb shell
とコマンドを入れてEnterキーを押してみましょう。
▼黒い画面の中がちょっと変わりました。
僕の場合は「shell@SC-04F:/ $」と変わりました。
大体こんな風に変われば録画準備は万端です。
もし何かしらのエラーが出る場合にはこれまでのステップのどこかが間違っています。見直していくしかないです。
この画面、実はパソコン経由でスマホを直接操作している画面になります。
動画ファイルを保存するためのおまじないのコマンドを発行します。
cd /sdcard(Enterキー)
とタイプしてみてください。
▼なにかしら応答があったと思いマス。
次のコマンドを打った直後から動画を保存してくれます。コマンドを打ってEnterキーをタイプしたら、記録させたい操作を行ってみてください。
動画の保存を開始するコマンドは、こちらです。
screenrecord test.mp4(Enterキー)
これは録画するファイルを「test.mpr4」というファイル名で保存することを指定しています。
ですので、○○.mp4の○○は好きなファイル名に変えてください。
録画を終了するときには、Ctrlキーを押しながらCキーを押します。
これで、スマホの中にtest.mp4という動画ファイルができているはずです。
スマホにインストールされているメディアプレイヤーアプリで見ることができるはずです。
準備は面倒だけれど録画できるのは大きい!
最初の準備はAndroidの開発者以外にとっては面倒くさい内容です。
しかし、一度設定してしまえば後はそれほど面倒ではなく、むしろ動画をキャプチャーできるメリットの方が大きいのではないでしょうか。
SDKのパスとは、以下のように取得します。
▼エクスプローラーでSDKのディレクトリを「sdk」→「platform-tools」まで下っていって、下図の黄色の部分をクリックすると
▼このように文字列の表記が変わります。
この
C:\adt-bundle-windows-x86_64-20140321\sdk\platform-tools
をまずコピーしておきます。メモ帳などのテキストエディタに貼り付けておきましょう。
▼次にエクスプローラーでSDKのディレクトリを「sdk」→「tools」まで下っていって、先ほどの図と同様になったところのの黄色の部分をクリックして、同様に文字列をコピーします。
この
C:\adt-bundle-windows-x86_64-20140321\sdk\tools
を、先ほどメモ帳などのテキストエディタに貼り付けた後ろに「;」(半角のセミコロン)をセットにして結合します。
C:\adt-bundle-windows-x86_64-20140321\sdk\platform-tools;C:\adt-bundle-windows-x86_64-20140321\sdk\platform-tools
こうなります。そうしたら、先頭にも「;」を付けます。
;C:\adt-bundle-windows-x86_64-20140321\sdk\platform-tools;C:\adt-bundle-windows-x86_64-20140321\sdk\platform-tools
これ全体をコピーしたものが「追加すべきSDKのパス」です。