いつも同じところに居続けると、最初は熱湯だったり氷水だったりした刺激ある場所が、いつの間にかぬるま湯になってしまうものです。居心地はいいんだけれど刺激がなくなってきます。
でも身体にいいのはぬるま湯だったりもするので、そこをベースにしつつも、たまには熱湯風呂か氷風呂に浸かってみたくなるんですよね。つまり自分のクラスターと違う集まりに参加してみたくなりました。
ということで、デザイナーでもプログラマーでもない僕が、2014年6月13日(金曜日)に渋谷の21cafeで行われた
Qiita×nanapi×MEMOPATCH×Lancers テックブログ大特集! / メッセージ : ATND
Qiita×nanapi×MEMOPATCH×Lancers テックブログ大特集! ...
に行って参りましたよ。技術系ブログのことはあんまりわからないけれども、そこはブロガー同士。何かわかることもあろうというもんじゃないですか!
~ 目次 ~
ビッグなエンジニア向けサイトの重要パーソンが集合!
こんなタイムテーブルで行われたんですけれどね、どうですかこの豪華メンバー!
システムエンジニアやWebをはじめとしたデザイナーさんの情報発信・情報収集の中心がブログになっていますよ、ということについて以下の方々が熱くお話してくださいました!
19:30 | テックブログLT(ライトニングトーク) | |
株式会社nanapi 取締役CTO | 和田 修一 氏 | |
ランサーズ株式会社 プロデューサー | 木下 慶 氏 | |
株式会社グッドパッチ 代表取締役兼CEO | 土屋 尚史 氏 | |
Increments株式会社 取締役兼デザイナー | 小西 智也 氏 | |
20:00 | パネルディスカッション | これからどうなる?テックブログ |
21:00 | 懇親会(参加費無料) | 金曜夜のビール&ピザ=天国♡ |
僕は無料で参加して、ありがたいお話をウンウン聴いて、懇親会でピザ食べて(あ、食べられてなかった・・・)、ビール飲むだけという簡単仕様。
普段接しないクラスターな方々の顔を見られて嬉しかったですよ~。
では、それぞれのLTを振り返ってみましょう。
和田 修一 様LT
※この写真はあとのトークセッションのものです
nanapi! もう創業5年ですか。早いし5年続けてなお盛んなのは素晴らしいです。
ブログからの採用ということ、社ブログの運用についてのLTをされました。
ブログからの採用ってぶっちゃけどうだったの?
→いや決して短期的なCVR(アクセス数などのうちから最終成果に達する率。この例でいえば「募集ページ」を見た人が実際の応募までどのくらいたどり着いたかという率と想定)で判断しちゃいかんのです
→長期的な施策なので短期的に判断しちゃいかんのです
→とはいいながら1年やってきて、効果を実感し始めているのです。
ブログの運営
→自社で使っている技術をアウトプットすることの大切さ
→シェアしてこそ情報の価値が上がる
→文章力は仕事力。確実にアウトプットの質が上がる
→書いた記事は読まれてこそ価値が出る
→「記事がバズる」楽しさを、ブログを書く人すべてが感じている
感じたこと
採用に関してはなるほど。と。お仕着せの社員インタビューみたいなものよりは生の声をしっかり伝えられるブログだと、応募者もイメージを掴みやすくなるのかなという気がしましたね。
また、スタッフがブログを書くことについての気づきの点は僕のような「非テック」のブログでも大いに同意するところがありまして。
文章力を上げることでアウトプットの質が上がることっていわゆる「激しく同意」ですし、
書いた記事は読まれてこそ価値が出る、というのもそう。
僕はあんまり「特定の誰か」に向けてブログを書いているつもりはなくって、自分の気づきなんかを多くの人に読んでもらえたら嬉しいなあと思っている節が強いです。
ですので、「書いた記事は読まれてこそ価値が出る」という、健全なPV増につながる工夫はやっぱりしていくのが良いなあと考えました。
記事がバズる楽しさ、確かに僕も感じています。惜しむらくは、なかなかバズらないことですなあ。
木下 慶 様LT
※この写真はあとのトークセッションのものです
クラウドソーシング大手「ランサーズ」では
があります。とりわけディレクターズブログについて、目的や体制、テーマに付いてお話頂けました。
工夫点
→社内向けの勉強ランチ会を行い、ブログにまとめるようにしている
→これによりブログのネタになる、勉強できる、コミュニケーションが取れる
感じたこと
ランチ会、とっても有効だと思います。
ただ、僕はサラリーマン時代、いわゆる上司や重役との「ランチ会」みたいなのは好きじゃなかったです。それはその人たちに興味が無かったから。
同じ会社に属しているだけで(仕事とか人生とか)関係ない
って感じだったんですよね。
ランチ会が効果を表すのって、そうではないんだとおもうんです。
参加する人がお互いを尊重し合って正面から理性的にコメントし合えるから面白い。
それができる会社であることが、すでに幸せなんだなあと思いましたよ。
土屋 尚史 様LT
UIの設計やらデザインやらに特化したGoodpatch社。グノシーや47Newsなどのデザインを手がけられています。
矢沢永吉とシリコンバレー?
個人ブログの検索順位一位らしいですよ。
矢沢永吉 シリコンバレー で、検索した結果 #21cafe pic.twitter.com/ZFheddvwAs
— Daiji Okuno (@odaiji) June 13, 2014
ほうほう。
社員全員をシリコンバレーに連れていく?
これびっくりしました!社長としてスタッフの実になることを身銭を切ってでも行う。
こういうボスには付いていきたくなる、という例の一つだと思います。鬼平犯科帳の長谷川平蔵もそうです。
MEMOPATCH
日本のUIデザイナーの卵の方々の役に立てるような情報を提供しよう、という位置づけで始められたブログだそうです。
そこからデザイン会社としての自社ブランディングにつながり、はてブの数でボーナスを付けるなどの工夫をして良記事をスタッフが作ることができるような工夫を施していたようですね。
その結果良質な人材も集まっているそうで良い影響が得られているようですが、諸事情によりこちらの優秀なライターさんが枯渇している状況だそうで、
我こそはMEMOPATCHを更なる位置に引き上げられるぞ!
という人は応募のチャンスかもしれませんよ。
小西 智也 様LT
技術情報の技術情報共有サービス・Qiitaを運営しています。中のコビトさんが可愛い。
ノイズが少なく返信が期待できる
Qiitaのように技術情報に特化したコミュニティが成熟すると、たとえば技術情報に対するレスの質・量が上がるようですね。
最初はスタッフ間の情報共有の側面もあったようなのですが、当初考えていたEvernoteでのソースコードの共有は、Evernote上でコードがハイライトされるような機能がないため、プログラマーのコード共有向きではなかったようで。
餅は餅屋というか、目的にあったサービスを使うというか目的にあったサービスが無かったら作れというか、そのあたりはエンジニア魂がさく裂しているなと思いました。
感じたこと
エンジニアのエンジニアによるエンジニアのための共有。素敵です。
ITの世界において、ITエンジニアは困ったら自分たちでサービスを作って解決することができてしまう。
そういう自給自足的な能力が高いってのはかっけえなあ・・・と、ソフトウェアを作らなくなって15年くらい経つ僕は感動してしまっているのです。
パネルディスカッション
※カメラの画角的に一枚に収まらなかったので、二枚に分けましたよ。真ん中のお二人は重なってますが。
これからどうなる?テックブログ
というタイトルで行われたパネルディスカッション。加えて、休憩中に参加者から質問事項を募り、それに合わせたトークなどが行われましたよ。
僕が気になったはやっぱりブログ運営に関することでした
読まれるブログに大切な3つの要素
ブログに大切なのは
タイトル
内容
拡散
です、ということで。もちろんほかに大切なこともたくさんありますが、今日の流れってことでご理解ください。
これ、テックブログに限定してって話じゃないですよね。自分も考えなきゃあかんのですが、何が良いかをしっかり学んでおかないと。
disらない
個人でなければこれはとても重要な要素かもしれませんね。
個人の場合は
・自分の考えを素直に書いたばかりに結果的に「disる」ことになるケース
・disって炎上させることで注目を集めるよう誘導するケース
など様々ありdisることの是非は一概に判断しにくいこともあります。
ですが企業を代表するブログの場合(企業の代表の個人ブログも同様でしょうね)はよほどの確信・信念がない限りやり辛いのかなあということも考えられます。
(良い)情報発信をする人に(良い)情報が集まる
これは見出しの通りで、僕は括弧部分無しのことを最初に聞きました。最近は括弧付きに補正している感じです。
ただね、情報が誰にとって有益かは様々な条件で変わってくるものです。ですから「良い情報」に縛られて何も書けなくなるくらいだったら、どんどん書き進めればよいと思いましたよ。
心に残ったブログ記事
愛の日記 @ Drivemode | 人生はドラゴンクエストである。
これが挙がってました。僕、知らなかった。
読んでみると・・・。ふんふん、いいこと書いてあるわー。
知った今、自分版でこれを書くこともできると思うけれど、これを書こうって発想は持ってなかった。悔しい。
懇親会とまとめ
パネルディスカッションの後は、懇親会。無料イベントなのにピザは出るはお酒は出るは。ちょっと豪華なんじゃありませんこと?
懇親会
冒頭の4名の登壇者も気さくに会話に応じてくれ、短いながらも楽しい懇親会でしたよ。
※この日のおだんみつさん。いつも通りお美しくていらっしゃる。
終了予定時間を大幅に過ぎてしまっているのに帰らず、総仕切りのおだんみつさん( @21cafe_shibuya )に「もう時間です!」を連発させてしまいました。おだんみつさんごめんなさい。
偶然同じ会に参加していた某赤いめがねのモブロガーが、名刺交換のたびに「ああっ、ブログ見てます!」と驚かれていたのにプチ嫉妬。登壇者の方にも言われていたもんね。
俺もそうなりたいわぇ。
まとめ
今回は「ちょっとアウェイ」なイベントに参加してきました。完全に知ってる人が居ない、自分のまったく知らない領域、という場でもないけれど、なんか少ない、なんかわからない。
そういう場でひと時を過ごし、新たな出会いがあったのは、これはやっぱり嬉しいことでした。
そして、ブログなどがもっと人にしられたらそれが名刺代わりになり、さらなる広がりを得ることができるんでしょうね。
先日参加した東京ブロガーミートアップでも感じた
・自分のブランディングをしっかりさせること
・「自分」を周りの人、また自分が知らない人にも知られること
が大切なのだなあと改めて感じさせられたひと時でした。有名になってチヤホヤされたい。
個人ブログでも技術ブログでも大切な要素が似通っているという部分もあり、運営については自分の知識の根拠がまた一つ厚みを増した、という感触を得ることができました。自信が確信に変わる、系のアレですね。
もっともっと、自分がアウェイな場に出向いて遊びたいと思っています。有難うございました。
▲おだんみつさんのキャラクターチョコをもらいました。今回最高の戦利品です。