この発表によると、NTTドコモはタワーレコードを子会社化したそうな。携帯キャリアがなぜ?といったところだが、アップルの事例を思い出せばその理由は分かる。
iPhoneを発売したアップルは、その原型ともいえるiPodの発売に合わせ、iTunesを世に出し、各レコード会社と提携してコンテンツをiPodに取り込めるようにした。その効果がとても大きかったのは疑う余地も無いだろう。
タワーレコードは決してコンテンツ自体を保有しているところではない。しかしコンテンツの使い方は良く知っているはず。これまでも株主であったドコモが子会社にするまで踏み切ったのは、スマートフォンを使ってコンテンツビジネスを行いたいからに他ならない。
何もしなければドコモはただのデータを通す土管屋さんにすぎない。それでは利益にも結びつかず自社の世界も大きくならないから、コンテンツを絡めたビジネスを行う必要がある。
そのために、スマートフォンのアプリを販売する場を作り、ワンセグにも勝るテレビ放送をはじめ、そしてタワーレコードのコンテンツ力を利用した。
ソフトバンクはスポーツのダイジェスト映像を始め、KDDIもコンテンツビジネスを始めている。今回のドコモの対応はその2社に一歩先んじようとしているだろう。
僕はこのNTTドコモの動きを、巨人が本気を出し始めたと見る。